吉野川(紀の川)源流を護る 水と雨を掌る 天空の社
(丹生川上神社上社 宮司 松田雅之さん)
歴史と自然への感謝を未来に伝える心
丹生川上神社上社の宮司を務める松田雅之さん。東吉野村出身で愛知県の尾張大國霊神社を経て上社の宮司に着任されました。「境内に一歩足を踏み入れた際、いつでも気持ちよくお参りいただけるよう境内を清らかに保つこと」という神職の基本を大切に、神社の護持に力を注いでいます。
狛犬ならぬ狛馬を擁する本殿
高龗神と川上村のつながり
吉野川(紀の川)の源流を抱く川上村について、松田宮司は「この辺りの山々は標高が高く、より深厳な気を感じます」と語ります。水を司る高龗神(たかおかみのかみ)を祀る上社の歴史は古く、飛鳥時代に天武天皇の神宣により創建されました。時の天皇自らが馬を奉納した風習から「絵馬発祥の神社」とも伝わり、南北朝時代には後醍醐天皇が「この里は
丹生の川上ほど近し 祈らば晴れよ 五月雨の空」と詠まれるなど、篤く崇敬されてきました。「平成10年に大滝ダム建設に伴い現在地へ遷座され、令和10年には遷座30年を迎えます」と歩みを振り返ります。
神社に掲げられた絵馬
神事・奉納行事に込められた想い
「10年程前から始まった『丹生川上三社巡り』のように、神社も時代や環境とともに少しずつ変わっていきます」と松田宮司は語ります。
また、そうした時代の変化を取り入れつつも、大切なのは「氏子や全国から訪れる崇敬者の皆さんが、互いに声を掛け合える関係を築きつつ、神社を守り続けていくこと」だと強調します。
豊かな水が育まれる山々
源流を未来へ守りつなぐために
遷座30周年を迎える春の例祭に向けては、お金をかけるのではなく、皆が気持ちよくお参りできる工夫を重ね、水と自然への感謝を未来へ伝える営みを、地域とともに紡いでいきたいと話してくれました。
松田宮司の思いと共に、かわかみ源流ツーリズムも取り組んで参ります。









