てっちゃんの手作りおいしいこんにゃく
(ガイドインタビュー:大辻商店 大辻徹路さん)
冬には雪が降り積もり、川上村の集落の中でも高所に位置する高原地区。そこで20年以上、こんにゃくを作り続けているのは「てっちゃん」の愛称で親しまれている大辻徹路さん。川上村の大滝で生まれ、20代の時に高原の「大辻林業」で山守の仕事を始めました。その頃は山の仕事をする毎日で、こんにゃく作りには全く縁がなかったと言います。
そんな大辻さんに転機が訪れたのは今から20年ほど前。当時こんにゃく作りをしていた奥さまが病気にかかり、入退院を繰り返すようになりました。大辻さんは入院中の奥様のために見様見真似でこんにゃくを作りお見舞いにもっていったそうです。奥様はこんにゃくを食べ、「美味しい」と一言。そこから大辻さんの本格的なこんにゃく作りが始まりました。
こんにゃく作りに重要な灰汁作り
はじめは灰汁(アク)が強すぎたり、こんにゃく芋の粘りが弱すぎて美味しいこんにゃくにならず失敗することが多かったそうです。失敗を繰り返しながらこんにゃく芋を触った手の感覚、灰汁抜き用の灰汁の効き具合は舌で確かめ、自分の「味」を作っていきました。試行錯誤の結果、大辻さんのこんにゃくは決して機会には真似できない唯一無二の手作りこんにゃくとなりました。
こんにゃく作り体験も
手作りこんにゃく
現在では川上村の道の駅と吉野町の吉野ストアにて販売中。川上村の学校給食で提供されることも。また今年の4月には春日大社の「上巳(じょうし)の節供祭」で、大辻さんのこんにゃくが神饌の一つとして供えられました。「とても光栄なことで嬉しかった」と大辻さん。ぜひみなさんも大辻こんにゃくの「味」を楽しんでみてください。
手作りの柚子みそも最高です
マルシェで販売されることも