守り伝える 手つかずの天然林
吉野林業の発祥地である川上村では植林が行われ人工林がよく目に入りますが、吉野川の源流部にある三之公川流域の一帯には、500年以上前から手つかずの天然林が残されています。川上村ではこの貴重な天然林を後世に残すため、三之公地区を平成11~14年度にかけて約10億円で約740ヘクタール(東京ドーム約160個分)を購入し、「水源地の森」として保存しています。「水源地の森」には貴重な植生や生態が残されています。川上村ではこれらの保全に向けた調査・研究を行ない、さらにこの森の持つ魅力に触れるツアーを開催し、水源地の村の環境保全に向けた取り組みへの理解を呼びかけています。
PickUp
水源地の森には植物だけではなく、動物も多様に生息しています。陸と水の環境が安定しているため、源流部の渓流環境に適応したナガレヒキガエルやオオダイガハラサンショウウオなどの両生類も生息しています。豊かな生態系が保たれていることが、水源地の森の魅力の一つとなっています。
森と水の源流館で運営している「水源地の森ツアー」。普段は一般の方の入山はできない水源地の森の入口にそっとおじゃまし、その魅力に触れるガイドツアーです。和歌山市で海とつながる全長136kmの吉野川紀の川。川上村に連なる山々がその源です。今、この瞬間も私たちにかけがえのない水を届けてくれる水源地の森を訪れてみましょう。
住所 | 奈良県吉野郡川上村大字神之谷字三之公 |
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特記事項 | 「吉野川源流-水源地の森」は、一般の方の入山はできません。 水と森の源流館がご案内する「水源地の森ツアー」にお申し込みください。 |